市民スポーツ&文化研究所
 
最近の日記
1月29日(火) 「体罰は消えず」
1月28日(月) やはり本物とうか、「実物」ですかね!
1月26日(土) とりあえず「体罰」問題の原稿出しました
1月23日(水) ようやく人心地がしています
1月18日(金) 「スポーツと体罰」
1月17日(木) 昨日は忙しい日でした。
1月15日(火) 「ラオス織物展示即売と講演会」無事終了(...
1月14日(月)「成人の日」 「責め立てる精神主義」
1月12日(土) ようやくPC直りました。
1月11日(金) いったん帰京しました
1月 7日(月) 歳をとるとたまにはいいことがーーーーーー
1月 5日(土) 不思議なことがーーーーーーー?
1月 4日(金) 箱根駅伝、久しぶりに感動しました。
2013年 1月 1日(火) 新年明けましておめでとうござ...
12月29日(土) 忘年会と餅つきで年の瀬の余韻を楽しむ時...
12月24日 世間はクリスマスイブなんですね
12月20日(木) あれこれ言う前に
12月17日(月) 師走の寒さが身に沁みてきます
12月15日(土) ついにノートパソコン、ダウン!
12月10日(月) 寒風吹く中に「日本の明日をいかに見いだ...
12月 9日(日) もう御餅つき!
12月 8日(土)
12月 3日(月) 私も「日本未来の党」に関心があります
12月 1日(土) 今年も後1っか月でお終い!「師走」ですね。
11月29日(木) まったくカレンダーの日にちも狂ってばかり
11月26日(月) 天気はすぐれず
11月25日(日) 無事、母の3回忌を終え、少し「仕事」を...
11月23日(金) 「勤労感謝の日」
11月21日(水) 2年目「点検」(!?)
11月18日(日)先生から居残り宿題を出された小学生の気分です
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森川です!
私の日記というよりも日々思うことを自由に書いておく「メモ」だと思って気楽 にお読みくだされば幸いです。

3月23日(金) 春は名のみ?選抜高校野球順延、A.トムリンソン『スポーツの世界地図』紹介

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2012/03/23 8:33  RssIcon

 

 今朝は冷たい雨が降っていますが、一昨日に裏の畑で撮ったものです。左は昨年植えたレタスがやっと少し野菜らしくなってきているところ、右は初物の「タラの芽」、早速天ぷらにして食しました。

 甲子園も雨模様でセンバツ高校野球は中止、教え子から今日出場予定だったあるチームを応援してくれるようにメールが入り、「了解!」と真夜中に返事したのですが、あいにくお雨で順延ですね。

 大修館書店の『体育科教育』4月号から(新連載)「逐条解説・スポーツ基本法」を2年間連載することになりました。長丁場ですがおそらくこれもスポーツ法学関係の最後の仕事になりそうです。気合いを入れて書いていこうと思います。一昨日に同じく大修館書店の『21世紀スポーツ大事典』の追加項目の原稿を少しずつ仕上げていますが、「アマチュア規定③日本の特徴」「ファシシズムとスポーツ思想」「スポーツ政策」を同時平行的に書いています。どうやら数日で終りそうです。

 その間に丸善出版の『学鐙』にA.トムリンソン『スポーツの世界地図』の紹介文を頼まれましたので早速昨日書き上げて送付したところです。以下に宣伝を兼ねて「原稿」のコピーを貼り付けます。(1800字)

アラン・トムリンソン著、阿部生雄・寺嶋善一・森川貞夫監訳

スポーツの世界地図

     ―だれが、いつ、どこで、なぜ、どんなスポーツをするか

                      森川 貞夫

 

 本書を手にした読者には先ず何よりも本文にこだわりなく全頁にわたる写真と地図をざっとでもいいから楽しみながら眺めて欲しい。そこには貴重な写真・図版が次々と現われてくるが、それらを見るだけでスポーツへの興味・関心が湧いてくること請け合いである。そして本文に加えられている文章を読めばたちまち現代スポーツが抱えている商業主義・薬物汚染・メディアの問題など、ますます現代スポーツを深く追求したくなる衝動に駆られるであろう。加えて著者の描く「スポーツの世界地図」は、世界各国へのスポーツの広がりや発展とその分布のあり様ばかりでなく、ゲイ・スポーツや障がい者のスポーツなど、これまで「社会的弱者」あるいは「マイノリティ」と言われた人たちにとってのスポーツにも鋭くかつやさしい視線がそそがれているのに気がつくにちがいない。

本書は「おもしろく、かつためになる初めての『スポーツの世界地図』だ!」と言えば少々ほめすぎであろうか?それもそのはずである。本書の著者A.トムリンソンと言えば今やオリンピック批判の古典的研究書として名高い『ファイブ・リング・サーカス』(”FIVE RING CIRCUSMoney, Power, and Politics at the Olympic Games” ,Pluto Press, 1984, 邦訳『ファイブ・リング・サーカス(オリンピックの脱構築)』阿里浩平訳、柘植書房、1984年)の編著者の一人である。  

この『ファイブ・リング・サーカス』が出版された1984年はアメリカ・ロサンゼルスでオリンピック大会が開かれた年であるが、この大会こそ「ユベロス・マジック」とよばれた最初の「民営オリンピック」、後に「コマーシャリンピック―オリンピックは死んだ」と揶揄・批判される大きな転機となった大会であった。したがって「近代スポーツの母国」英国に生まれ育った著者にとってのスポーツは一貫して批判し続けてきた研究対象である。

さて、近代スポーツは「競争=勝敗」性を本質として成立・発展したが、そのルーツはさまざまであり、子どもの遊びや農民の収穫・豊作を祝う儀式、あるいは古くからの戦闘技術あるいは武術などから本来の機能や役割から解き放たれて、そのスポーツが育まれた国・地域の歴史的・社会的影響を受けながら次第に変容し、さらに競技形式・ルールが洗練化されて今日のスポーツの姿を形づくっている。

著者はこのような近代スポーツの発展した姿や民族スポーツのあり様をグローバル化した現代スポーツの諸相としてきわめて今日的な視点から「世界地図」の上に描いて見せる。著者自身の言葉を借りれば「(本書は)近代スポーツや民族スポーツの動向を描くと同時に、世界中の現代スポーツの輪郭をつくり出しているもっとも影響力のある政治的・経済的な力を表現しようとしている」(日本語版序文)。

本書の構成は導入部で、「だれがスポーツをするのか?」「スポーツとは何か?」「どこで?」「なぜ?」スポーツをするのか、「なぜスポーツが(今日の世界で)重要なのか」を問い、そして民族スポーツの広がりを描く。第一部ではオリンピック大会やワールドカップ・サッカーなどを取り上げながら「国際スポーツの政治学」を描き、「薬物汚染」「ゲイ・スポーツ」などこれまであまり光が当てられなかった分野をも描き出しながら一方で発展途上国におけるスポーツ問題としての「開発と平和」「権利としてのスポーツ」問題をも描き出す。第二部は「AからZへ」アルファベッド順に各種スポーツの分布をメダル獲得数・普及度・スポーツ人口・賞金額などの指標から量的・質的に分析し世界地図に落としていく。最後に、第三部「スポーツの経済学」ではメディア、スポンサーシップ、消費スポーツ、マーチャンダイジング、ギャンブル、そしてスポーツ・ツーリズムというきわめて現代スポーツの重要なトピックについての鋭い分析が短い文章と図式で描かれている。みごととしか言いようのない、まさに「簡にして要」を得た、著者A.トムリンソンの面目躍如というところである。

繰り返すが、「本書」全体を通して著者のまなざしはきびしく「批判と拒否」のないまぜとなったものであるが、しかしその中にたえず民衆的視点・弱者への配慮、やさしさが感じられるのは研究者としての著者の学的態度のなせるわざであるにちがいない。

(もりかわ・さだお 市民スポーツ&文化研究所代表)

 

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